天真寺通信

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浄土真宗の葬儀とは

探求社
JR巣鴨駅にある駿台トラベル&ホテル専門学校 葬祭マネジメント学科の特別講義「仏教と葬儀~浄土真宗~」というテーマにてお話をして参りました。駿台専門学校は、トラベル、ブライダルに特化した専門学校から葬祭部門の教育を初めたそうです、毎年卒業後は、100%の卒業生が、葬祭関係の会社の入社が決まっているといいます。
今回は、90分2コマでしたので、第一部「親鸞聖人&浄土真宗について」第二部「浄土真宗の葬儀」についてお話をさせて頂きました。
今回は、参考資料として、「知っておきたい浄土真宗~葬儀とお仏壇について~」探求社発行を配布しました。
そこで紹介されているように、
大昔の歴史書「日本書紀」に、イザナギ・イザナミという夫婦の神様の話がでてきます。妻イザナミに先立たれた夫イザナギが妻恋しさに、妻が往ってしまった「黄泉の国」まで追いかけていって、そこで見た妻のカラダは膿と蛆にまみれていました。あまりの怖ろしさ急いで現世に逃げ変えたイザナギは日向の阿波岐原というところで死の穢れを洗い落としました。黄泉の国は、そのように穢れた国であり、昔から日本人は死を穢れとして遠ざけてきました。
と、死を穢れとして捉えて、清め塩で、穢れを払ってきました。ですが、阿弥陀如来は、娑婆の縁つきて力なくして命終えるいのちを浄土に迎え取るとお誓いくださいます。私達の命は、清らかな国・浄土を生まれ行く命であると、往生即成仏の教えをお示し下さいました。そのため、私達の死は、穢れの世界に行くのではなく、阿弥陀如来のはたらきによって、仏様の世界浄土の世界に生まれさせて頂きます。

そこで、浄土真宗の葬儀の特徴です。
①授戒・引導がない
「絶対他力」の教えから「命を終えた後、その人が往生、成仏させたりする力は阿弥陀如来のひとり働きによるのみ」と示され、「ご信心をいただいているならば、浄土往生は平生に約束されているので、追善供養をしない」という考えに基づき、引導はない。ですので、寺院の呼称が、○○家菩提寺ではなく、○○家お手次ぎ寺といいます。
②死を穢れと捉えない
・清め塩を必要としない
・逆さ屏風 ご飯に箸を立てる
・棺閉じる時、石で釘を打ち付ける。石の魔力で死者霊を封じ込め、災いを防ぐ。
・故人の茶碗を割る(再び舞い戻って災いを起こさないよう)
・棺を回す
③死出の旅路しない(死後、冥土の旅に出かける)
・旅装束(草鞋 脚半 手甲 経帷子) ・枕元に枕団子や枕飯(一膳飯)を供える
・顔は白布で覆い、手を合わせてお念珠をかける。
④不祝儀袋の表書き
一般的な「ご霊前」ではなく、「御仏前」「御香資」「御香典」と書く。
⑤位牌を用いない。
という浄土真宗の葬儀式についておおまかなお話をさせて頂きました。
若い生徒さん達に眠らないように、楽しい仏教トークを交えながら、お話をさせて頂きました。今回も親鸞聖人の履歴書を持参しましたが、大人気でした。最後には、生徒さんたちから授業の感想アンケートを頂戴します。その中に、「出棺時のお茶碗割りがやりたいことがこの葬祭業界に入ったきっかけの一つでした。ですので「え!?迷信!?ならもうやってない事」と心の中で叫びつつ、後の講義を受けていました。」という感想を書いて下さいました。葬祭関係に興味を抱くのは、さまざまなご縁があるのだぁなと教えて頂きました(゜Д゜)

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