天真寺通信

仏教壮年会

「お正信偈に聞く」第十一回

4月23日(土)午後3時から、壮年会法座「お正信偈に聞く」第十一回が開催されました。
今回は七高僧様の第二祖、400年~480年頃にインドでお生まれになった天親菩薩を讃嘆される句を読みました。
部派仏教の説一切有部に学んでおられた天親菩薩は、並ぶものはいないと言われるほど教えに精通し高名をはせておられました。その頃は大乗仏教を誹謗するような発言もされていたといわれます。
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先に大乗仏教に転向された兄の無着は、弟の天親菩薩が大乗を誹謗している事に胸を痛め一策を講じ、「兄が重病、すぐ帰れ」と使いを送ります。
すぐに駆けつけ心配する天親菩薩に、「私は今、心の病にかかっている。それもそなたのせいだ。そなたは大乗を信ぜずいつも批難や誹謗している。その報いにそなたは必ず悪道に堕ちるだろうと思うと私は寿命を全うできない」と言います。
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驚いた天親菩薩はすぐに兄から大乗の教えを説いてもらい、その教えの素晴らしさに気づかれました。これまで誹謗していたことの罪の重さに、「大乗を誹謗してきた自分の舌を切り謝罪しよう」と考えられます。
それを知った兄の無着は、「そなたはたとえ千の舌を切ったとしても、その罪を滅することはできないであろう。そなたが本当に罪を滅したいと思うなら、その舌で大乗を解説し説きひろめよ」と諭されました。
そこで天親菩薩はすぐに大乗に転向されて大乗経典の解説書など多くの著作を残されました。それまでの著作が五百部大乗の著作五百部といわれ、千部の論主と称されています。
 
これらのエピソードを交えながら、天親菩薩がお示しになった「一心」について阿弥陀様より賜る信心について話が進みました。
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途中でお茶とお菓子をいただきながらのフリートークの時間では、いろいろなお話しや疑問をきかせていただきました。
ある方は、「私は妻が亡くなってから何年か毎朝お正信偈をお勤めしていました。最近はサボってお念仏だけになりました。でも朝晩欠かさず6回ずつしています。」というお話も聞かせていただき、「何をお勤めしなければいけないとか、何回お念仏しなければいけない、というのは全くないのですが、なにより、奥様を思って毎日お念仏するって、素敵ですね(*^▽^*)」など話が弾み、あっという間に時間となりました。
 
「お正信偈に聞く」は毎月第4土曜日午後3時からです。(6月はお休み)
どなた様もご自由に参加いただけますので、どうぞお気軽にお越しくださいませm(__)m
お正信偈に限らず、仏様の事やお給仕のこと、普段疑問に思っていらっしゃる事でも自由に質問していただけます。お待ちしていまーす(^O^)/
(果)

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