天真寺通信

永代合葬墓あんのん堂

今月のあんのん堂

昨日、京都大谷本廟内にある永代合葬墓「あんのん堂」にお参りしてきました。

ここのところ大谷本廟付近の交通量が異常に多く、駐車場の順番待ちも出来ない混みようで、あきらめて一旦自宅に帰る事が何度かあったので、夕方にお参りする事にしました(^^♪

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今月の大賀蓮

すっかり枯れた果托がひっそりと埋もれていました・・

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今月の掲示板

「ともかくも あなた任せの としの暮」(小林一茶)

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小林一茶は江戸時代の俳人で、浄土真宗のご門徒でした。

この句は、一茶が晩年に授かった愛娘が二歳で息を引き取った年の暮れに詠まれました。愛しい我が子を失った心境を「露の世は露の世ながらさりながら」とも詠んでいます。

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「あなた任せ」の「あなた」は阿弥陀如来の事です。

一茶は浄土真宗のおみのりに深く頷きながらも、我が子との別れが悲しく、つらい事に変わりがない・・・

共にお浄土で会えるとはお聞かせいただいているが、今はどうしようもなく苦しい・・・

そんな気持ちが交錯していたのかもしれません。

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年の暮れが近づき今年一年を振り返る。やはり愛娘との辛い別れが思い出される。

「なんまんだぶ、なんまんだぶ・・」この悲しみ苦しみの真っただ中に、阿弥陀様がおはたらきくださっている。一茶はお念仏を申しながらも、いろんな思いは交錯したままだったのかもしれません。

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阿弥陀様は、輝く浄土へ我が娘もお導きくださったのであろう・・・それは私のはからうところではない。いろんな思いのまま「ともかくも」・・・「まかせよ」と仰せの阿弥陀様の仰せのままに、お念仏をされながら年の暮れを過ごしておられたのではないか、と思います。

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墓地の坂を上がり振り返ると、きれいな夕焼け空でした。

一日が暮れようとしています。

今日の一日の終わりは、新しい明日の始まりです。

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諸行無常の世にあって、変わる事のない阿弥陀様のおはたらき・・・。

今年もありがとうございました。なんまんだぶ・・・

(果)

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