天真寺通信
龍樹菩薩&天親菩薩
本日、日曜礼拝にてお勤めするご和讃は、龍樹讃・天親讃です。
こちらが龍樹菩薩の御影。龍樹菩薩は、2世紀インドで生まれ、当時のインドの言葉(サンスクリット)では「ナーガールジュナ」と呼ばれます。
こちらは、天親菩薩の御影。天親菩薩は4世紀頃インドで生まれ、当時のインドの言葉(サンスクリット)では「ヴァスバンドゥ」と呼ばれます。
本日の和讃
「龍樹讃」愚禿親鸞作 龍樹讃 龍樹菩薩 釈文に付けて十首
「天親讃」 天親菩薩 釈文に付けて 十首
(7)
生死の苦海ほとりなし ひさしくしづめるわれらをば
弥陀弘誓のふねのみぞ のせてかならずわたしける
苦しみに満ちた迷いの海はどこまでも果てしなく続いている。その海に長い間沈んでいるわたしたちを、阿弥陀仏の本願の船だけが、必ず乗せて浄土に渡してくださる。
(8)
『智度論』にのたまはく 如来は無上法皇なり
菩薩は法臣としたまひて 尊重すべきは世尊なり
『大智度論』に、「仏はこの上なく尊い法の王である。菩薩は王に仕える臣下であり、もっとも重んじなければならない仏である」といわれている。
(9)
一切菩薩ののたまはく われら因地にありしとき
無量劫をへめぐりて 万善諸行を修せしかど
すべての菩薩がたは、「わたしたちがかつてさとりを求めていた時、はかり知れないほどの長い年月をかけて、さまざまな善い行いを修めてきたが・・・
(10)
恩愛はなはだたちがたく 生死はなはだつきがたし
念仏三昧行じてぞ 罪障を滅し度脱せし
・・・親しいものへの情愛を断ち切ることも、生まれ変わり死に変わりし続ける苦しみを取り除くこともできなかった。他力の念仏を修めてはじめて罪のさわりを滅し、迷いの世界を抜け出すことができたのである」といわれている。
以上、龍樹菩薩
#2天親讃 天親菩薩 釈文に付けて 十首
(11)
釈迦の教法おほけれど 天親菩薩はねんごろに
煩悩成就のわれらには 弥陀の弘誓をすすめしむ
釈尊の教えは数多くあるけれども、天親菩薩は心をこめて、煩悩にまみれたわたしたちに、阿弥陀仏の本願の教えを勧めてくださった。
(12)
安養浄土の荘厳は 唯仏与仏の知見なり
究竟せること虚空にして 広大にして辺際なし
阿弥陀仏の浄土のうるわしいすがたをみることができるのは、ただ仏がただけである。その果てしないことは大空のようであり、広大できわまりがない。
(13)
本願力にあひぬれば むなしくすぐるひとぞなき
功徳の宝海みちみちて 煩悩の濁水へだてなし
本願のはたらきに出会ったものは、むなしく迷いの世界にとどまることがない。あらゆる功徳をそなえた名号は宝の海のように満ちわたり、濁った煩悩の水であっても何の分け隔てもない。
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