天真寺通信
今月のあんのん堂
毎月第2土曜日の午前10時から、京都大谷本廟にある永代合葬墓あんのん堂では合同参拝が勤まります。
山門からはつつじが鮮やかに咲いているのが見えます。
今月の法語
今月の言葉は花岡大学師(1909~1988)の『妙好人 清九郎』からです。妙好人(みょうこうにん)というのは、お念仏をよろこばれた方の事です。
花岡大学師は奈良の浄土真宗本願寺派のお寺の住職で、京都女子大学で児童学科のの教授などをつとめて児童文学、仏典童話の創作に打ち込まれました。
今月の言葉は清九郎さんならこう言うだろうと、花岡師からでた言葉だそうです。
阿弥陀様は全ての者を救うために阿弥陀様となられました。そのためには私達の思いはかることもできない程のご苦労を重ねてくださったと『仏説無量寿経』というお経に説かれています。
今迷い苦しんでいる者、自己中心的な煩悩から抜け出せない者のために阿弥陀様は願い、おはたらきくださっています。
そうか~全ての者を救う仏様なんだな・・・・いやいや待てよ、全ての者って、私が救われなければ全ての者とは言えないんですよね・・・(^▽^;)・・・ まあそう言っても、私の悪人度(?)はあの人よりは幾分マシだからな・・私も全ての者の中の一人という事で・・・私の事も救ってくださるんだな・・・そんな思いで聞いていたのは他でもない私です・・・<(_ _)>
ある和上様から「魚すくいじゃないぞ」と聞かせていただいた事があります。仏様のお救いは、魚を網でざーっと すくうようなのではない、という事でした。
今迷い苦しんでいる者、自己中心的な煩悩から抜け出せない者とは私の事です。「おまえが救われねば仏にならん」とご苦労くださったのは私の為でありましたか・・・私が一番の重症であった事に気付いておりませんでした・・・と聞かせていただいたとき、「わし一人をめあての 本願のありがたさ」と受けとめられたのです。この言葉は「私一人が救われて あーよかった」ではありません。
ようこの私に いたり届いてくださった、どれだけのご苦労であったか・・・と頼もしくてありがたいお念仏をよろこび阿弥陀様を仰いでいらっしゃいます。
「弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずれば、ひとへに親鸞一人がためなりけり。」『歎異抄』
(果)
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