天真寺通信
「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」
車での移動が多いので、楽しみがたくさんあります。その一つがPODCASTを聞くことです。Podcastとは、インターネットにて聞けるラジオ番組で、さまざまな番組があります。
今日拝聴したのは、ジブリの「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」。だいぶ前ですが、光明寺の石上住職も出演されていましたが、さまざまなゲストを迎えて楽しいトークが展開されます。
この度は、龍雲寺住職・細川晋輔和尚。昨年は、銀座のお寺・銀座SALONのKOKOROアカデミーにて開講した「クローズアップDHARMA~真言宗×臨済宗×浄土真宗~」に登壇いただきました、さまざまな分野で活躍をされている禅僧です。
印象に残った言葉を紹介します。
■人生は与えること
鈴木さんのお葬儀の時の忘れられないことば。
「加藤先生は与える人。与えるだけで自分は何ももらおうとしなかった」
当時日本テレビ会長だった氏家さんのことば。
「人生とは、振り返ると、ギブアンドテイクを考えている内はダメ。世の中は、ギブアンドギブだ」
■宮本武蔵の出てくる「本来無一物」の お話。
・剣の道を究めていく中で、宮本武蔵を悩ませてものはなにか?それは、恐怖であり、人の恨み。剣の道は、人をあやめるので、会ったこともない親類からも怨まれている自分の存在をいてもたってもいられなくなり、愚堂東寔禅師に泣くような声で土下座をして頼んだ。禅師は一言。
無一物
と一言だけで、師匠は旅立ってしまう。
その後、その意味は何だろかと悩み続けた。最後、愚堂東寔禅師が武蔵が立っている周りに円を描かれた。周りを円で囲まれた武蔵。その円を縮めていくと自分、円を拡げていくと世界ということに気づき、自分は本来「無一物」なにもなかった。すべての縁によって成り立っている、借り物なんだとわかった。金も名誉も全部手放せではなく、自分が無一物だと認識すると、剣の道の自分が悩んでいることも自分の影法師でしかない。
■請うその本を努めよ
宮本武蔵が、お寺の前で寝ていたら、お寺の山門に妙心寺開山無相大師『請うその本を努めよ』のご遺戒が書かれていた。「枝葉に気をとられずに根元に集中しなさい」。今までの非礼をわびに行こうと思ったら、これも枝葉なんだと自覚して、パット見たら京都の明け方の空が見えた。
■吉岡道場との戦い
吉岡道場と戦う時、心に揺らぎが出て、目の前の神社にお参りをしようとする。その時、眼に映じたのが富士山。富士の美しさに見とれた、と同時に、美しい富士は勝手に存在するのではない、俺が見たから美しい。そのことによって、祈る願うのをやめる。そして戦いの場に赴く。あらゆる価値は俺が決めている。美しいと決めたのは俺である。
その他、「我事において後悔せず」「信ずるは己のみ」「万事において我に師匠なし」など。
次回の放送は、8月13日夜23時~TOKYO FMです。その他もオモシロいゲストが出演されているので、オススメです。
■Podcast「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」
http://www.tfm.co.jp/asemamire/index.php?catid=168
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