天真寺通信
アフロの阿弥陀様
京都本願寺にて厳修されていた親鸞聖人750回大遠忌にお参りさせて頂きました。この度は、足を伸ばして金戒光明寺へ行ってきました。
金戒光明寺には、法然上人が、比叡山を下りて、はじめて草庵を結ばれた地であり、浄土宗最初の寺院となりました。阿弥陀堂は、慶長十年(一六〇五年)豊臣秀頼により再建され、恵心僧都最終の作の本尊・阿弥陀如来が納められています。如来の腹中に恵心僧都が彫刻でお使いになられたノミが納められていることから「おとめの如来」「ノミおさめ如来」と称されています。
今回会いたかったのは、天真寺通信2017年12月30日にて木乃実僧侶が紹介されていた五劫思惟阿弥陀仏です。寒い雪が降る中、ひっそりと佇んでいる阿弥陀様であります。仏様のお姿には、仏様のお働きの特徴を三十二相(わかりやすい特徴)八十種好(微細な特徴)と表現されております。その中の1つに、毛上向相(もうじょうこうそう)とあり、体の全ての毛の先端が全て上になびき、右に巻いています。仏様はパンチパーマと呼ばれる所以であります。こちらでは、アフロの阿弥陀様と愛されておりました。このお姿は、阿弥陀仏が法蔵菩薩の時、もろもろの衆生を救わんと五劫(長い)の間ただひたすら思惟をこらしているお姿を表しております。
金戒光明寺HPより
■五劫思惟阿弥陀仏
五劫思惟(ごこうしゆい)の阿弥陀仏は、通常の阿弥陀仏と違い頭髪(螺髪(らほつ))がかぶさるような非常に大きな髪型が特徴です。
「無量寿経」によりますと、阿弥陀仏が法蔵菩薩の時、もろもろの衆生を救わんと五劫の間ただひたすら思惟をこらし四十八願をたて、修行をされ阿弥陀仏となられたとあり、五劫思惟された時のお姿をあらわしたものです。五劫とは時の長さで一劫が五つということです。一劫とは「四十里立方(約160km)の大岩に天女が三年(百年という説もある)に一度舞い降りて羽衣で撫で、その岩が無くなるまでの長い時間」のことで、五劫はさらにその5倍ということになります。そのような気の遠くなるような長い時間、思惟をこらし修行をされた結果、髪の毛が伸びて渦高く螺髪を積み重ねた頭となられた様子を表したのが五劫思惟阿弥陀仏で、全国でも16体ほどしかみられないという珍しいお姿です。落語の「寿限無寿限無、五劫のすり切れ」はここからきています。金戒光明寺の五劫思惟阿弥陀仏は、特にめずらしく石で彫刻された石仏で、江戸時代中頃の制作と思われます。
とあります。
アフロの阿弥陀様と呼ばれる「螺髪」の相から阿弥陀様のご苦労を偲ばせて頂くご縁となりました。
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