天真寺通信

天真寺

我行精進 忍終不悔(阿弥陀様のお言葉)

映画俳優・高倉健さんがご逝去された。今朝のニュースは、高倉健さんの映画人生を振り返っての映像が放映されていた。また、昭和の名優が一人去り、さみしさを感じます。
高倉健さんの座右の銘は、「行く道は精進にして 忍びて 終わり悔いなし」 だそうです。
このお言葉は、『大無量寿経』に説かれている
「我行精進 忍終不悔」
行く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし
たとえどんな苦難にこの身を沈めても、さとりを求めて耐え忍び、修行に励んで決して悔いることはない
という「阿弥陀如来のお言葉」であります。
法蔵菩薩はあらゆるすべての人々を救うために、48の願いをたてました。そして、法蔵菩薩は、この願をすべて成就し阿弥陀如来になられたのです。
その時の誓いのお言葉が「忍終不悔」です。「全ての人を救うためには、我(法蔵菩薩)が毒・苦に身を置いても、精進して耐え忍んで、決して悔いることはない。」という誓いです。
このお言葉を、「南極物語」の撮影のため、北極や南極での過酷なロケに行く際、天台宗・酒井雄哉阿闍梨から授かった言葉だそうです。このロケにて手は凍傷になり、その後の映画ロケでは、手に化粧を施していたといいます。
自らの人生を何をよりどころとするのか。仏様のおことばを仰いで生きていく人生。自らの人生を省みるご縁を頂戴しました。
こちら、高倉健さんが所属する事務所の高倉プロモーションが報道各社にあてたFAXの内容です。
“映画俳優 高倉健は、次回作準備中、体調不良により入院、治療を続けておりましたが、容態急変にて11月10日午前3:49 都内の病院にて旅立ちました。
生ききった安らかな笑顔でございました。
病名 悪性リンパ腫
「往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし」
83歳の命を全う致しました。
治療に携わってくださいました病院スタッフの皆様から温かい涙とともにお見送りをいただき、故人の遺志に従い、すでに近親者にて密葬を執り行いました。
これまで、お励ましいただきました皆様、心より深く感謝申し上げます。有難うございました。
今は、お一人おひとりの心の中に宿る故人の笑顔に、静かに祈りを捧げて戴けますことを願っております。”

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