天真寺通信
みんなの日曜礼拝
5月29日の日曜礼拝です。
ご和讃の繰読みが、「皇太子聖徳奉讃」でしたので、聖徳太子がご製作になった「第十七条憲法」からのお話でした。
「第十七条憲法」は、聖徳太子の政治理念・政治哲学が表明されたものですが、その内容には仏教理念を根本とされている事が窺えます。
例えば、第一条には「和らかなるをもって貴しとなし・・・」第二条には「篤く三宝を敬う。三宝は仏・法・僧なり」第十条には「われかならず聖なるにあらず、かれかならず愚かなるにあらず。ともにこれ凡夫ならくのみ。」などの文言がみられます。
親鸞聖人は聖徳太子を「和国の教主」とお讃えになり、また観音菩薩の化身とも崇められたり、父母のようにお慕いにもなっています。
仏教の根本思想には「慈悲」がありますが、これは仏教固有の思想だといわれます。
「慈悲」の「慈」とは、サンスクリット語の「マイトリ-」の訳語で、相手の幸せを心から願うことだそうです。「慈悲」の「悲」とはサンスクリット語の「カルナ」の訳語で相手の悲しみを共に悲しみ、痛みをわがことのように共に痛むことだと言われます。仏様は一切のいのちを平等にみられ、全ての生きとし生けるものの幸せを願い、悲しみ痛みを共にされているのです。
本当のすえ通った慈悲の実践というのは仏様にしかなしえません。けれども、慈悲を教える仏教に浸され続ける事で私達はすえ通ったことは出来なくても、相手を慈しみ、悲しみを共にする心は育まれていくと思うのです。
浄土真宗では、阿弥陀様の平等の救いを「南無阿弥陀仏」に聞いて、全てのいのちが阿弥陀様に願われ、全てのいのちのつながりの中で生かさせていただいている事に「おかげ様です」「ありがとうございます」「お互いさまでした」という心が育まれるのではないでしょうか。
茶話会の様子。
ともあれ、聖徳太子が積極的に仏教を取り入れてくださったおかげで、こうやって仲間が集い、今がある事です(*^▽^*)
(果)
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