天真寺通信

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券売機カラス

カラス
JR錦糸町駅のカラスが話題になっております。今朝のテレビ番組にて、町ゆく人の頭に乗ったり、ICカードを奪って切符を買おうとする券売機カラスが一般人に捕獲されたとニュースになっておりました。。。このカラスは、田舎にて生存しているハシボソガラス、都会に住んでいるのはハシブトガラスという種類だそうで、天真寺に毎日遊びに来ているのは、くちばしが大きくて太いので、ハシブトガラスだなぁと。
野鳥のカラスを捕獲するのは、鳥獣保護管理法違反、無許可で鳥獣を捕獲すると一年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。ですが、今回の場合は、販売目的や希少動物の捕獲ではないので悪質性は低いため、罰せられる可能性は低いといいます。捕獲者は、法律についてはご存じのようで、このままでは食べ物が食べられない、または殺処分を避けるためにカラスのことを考えて保護したと語っておられました。かご入れられたカラスを「捕らわれたカラス」と表現をされており、はたと自由とは?を考えました。先日の銀座SALONでも、自由というテーマを頂戴しましたので。
只今、和上の正信偈の講義を学んでいると自由についてのコメントがありました。
自由とは 私達が現代人に「自由とは何か」と問えば「自分の思い通りになるのが自由だ」と答える。近頃の若い子は直ぐに「むかっく」とか「プッッンする」「きれる」といいます。思い通りにならなかったら、直ぐに切れてしまいます。 思い通りになるのが自由だと考える。自分勝手のし放題が自由だと考えているようです。それを東縛するのが不自由だと考える。だけど、よくよく考えてみると、自分の思い通りにするということは結局、欲望という煩悩に支配されているだけの不自由な姿です。これを自由だと勘違いしているだけです。如来様の誓われた自由は、自分勝手な欲望に支配されたものではなく、本当の自由です。
私たちが考える自由とは、なにものにも囚われることがない状態と考えます。ですが、仏教では、私が自由、思い通りに生きていると思うが、すでに欲望に支配されている不自由な姿であると指摘します。まさに、自らの欲望というかごの中に入っているのです。如来様の世界に照らされて見えてくる世界であります。
捕らわれたカラスはかわいそうだなぁと思いながら、その姿に自分の姿を重ねることであります。

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