- 2013/09/30
- メディア情報
テレビ朝日さんの朝の番組『やじうまテレビ』にて放映された「きょうの説法」です。
番組改編のため「やじうまテレビ」が終了し「グッドモーニング」になります。それに伴い「きょうの説法」も終了いたします。ということで、私が担当する今回のの説法が「さいごの説法」になりました。一休さんのかわいいイラスト入りです。ぜひ、ご覧いただき、ご意見・ご指摘をお願いいたします。
[法話の内容]
おはようございます。とんちの一休で有名な室町時代のお坊さん、一休禅師のお話です。ある時、村に立ち寄ると、そこには一本の曲がりくねった松の大木がありました。そこで村人達を集めて、一休禅師が質問をしました。「誰かここにある松の木をまっすぐに見ることのできる者はおるか?まっすぐに見た者には褒美をやろう」と。村人たちはまっすぐに見ようとあちこちから松を眺めます。遠くから見るもの、寝ころがって見るものみんながどうにかして曲がった松の木をまっすぐに見ようと智慧を絞ります。でも、どこからどう見てもその松の木は曲がっています。ある一人の村人が「いやあ、この松はどこから見ても曲がっているなあ!」とボソッと一言。すると、それを聞いた一休禅師が言いました。「そうだ、あなたがこの松をまっすぐに見たあなたに褒美をやろう。」曲がりくねった松の木は、曲がりくねっているとありのままに見ることが、まっすぐに見るということです。私たちは先入観で物事をみてしまうと、ありのままの姿を見失ってしまいます。曲がった松は、曲がったままがそのまま真実の姿です。仏さまの眼で見たとき、初めて真実が見えてきます。 合掌
[概要]先入観を捨てありのままを見る
曲がりくねった木は、「曲がりくねっている」と、ありのまま見るのが「まっすぐに見る」ということです。しかし、私達は、「まっすぐ」といえば「まっすぐにのびた松の木」を想像するように、先入観で物事をみています。「こうあらねばならない」と自らの先入観を通して見るが、ありのままが素敵だというのが仏様の願いです