天真寺通信
「なもあみだぶつ」「なむあみだぶつ」どちらですか?
先日、築地本願寺のWEB法話にて、「仏教のこころ 念仏のこころ」をテーマとして、法話をいたしました。
その中で、南無阿弥陀仏と称える時、「なもあみだぶつ」「なむあみだぶつ」のどちらの発音をするか、浄土真宗本願寺派では「なもあみだぶつ」と称えているとお話しました。ちなみに、大谷派は、「なむあみだぶつ」と称えるそうです。親鸞聖人は、「なもあみだぶつ」とよまれることが多かったですが、法話の中では、他力のお味わいとして「なもあみだぶつ」とおよみになっているとしました。
ですが、インターネットには、有象無象のさまざまな方がいらっしゃり、それぞれの意見を仰います。
例えば、桐渓順忍先生の書籍にて指摘されておりましたが、お釈迦様の出家の理由は、WEB法話でも取り上げましたが、四門出遊「生老病死」と言われております。昔のご門主様は、ご出家の理由を「老病死」とお話になったら、一部の方から「生老病死」ではないかという声が上がったそうです。ご門主様は仏教学の専門でありましたら、古い経典は「生老病死」ではなく、「老病死」と描かれているそうです。
ということで、「なむあみだぶつ」とよまれたおこころの一つをを、桐渓順忍先生のお言葉を通して、ご紹介させて頂きます。
◆桐渓順忍先生 「なもあみだぶつ」は翻訳しないほうがいい。
経典は、中国語に翻訳されております。その翻訳をする時、西遊記でおなじみの玄奘三蔵は、言葉の意味を直接とる翻訳をされました、それを新訳といいます。
例えば、「サットバ」という言葉は、旧訳では「衆生」たくさんの因縁によって、出来上がった、衆因和合生ということです。新訳では「有情」と言います。
親鸞聖人は、晩年になると、新訳を使っています。70代の頃に執筆された「浄土和讃」「高僧和讃」には、「衆生」と使っていますが、80代に執筆された「正像末和讃」には、「有情」としてます。
そして、新訳には、いろいろな決まりがあります。
新訳の決まりには、
①誦文は翻訳しない
ギャティギャティハラギャティ
②意味がたくさんあるものは、翻訳しない。
ナモアミダブツ
③インドにあって、中国にないものは、翻訳しない
チューリップ コスモス
④翻訳しないで、使っていたものが、ある程度、その意味がわかって来たもの
アノクタラサンミャクサンボダイ
⑤翻訳すると意味の浅くなるもの。
だから、ナモアミダブツは翻訳しないほうがいい。
ですから、「なもあみだぶつ」などは、梵語のままに発音して、翻訳しないこと。
ですので、「なもあみだぶつ」と発音をするのは、インドの言葉のままに発音をしているのです。
その書籍の中で、紹介されていた『桐渓先生が、あるおばあちゃんに言われた言葉』です。。。
和上さま。今日の話は、ようわかったけれど、ありがたくなかった」ありがたないというのは、ご法話は、落第ですわな。これは、翻訳しとらんものを、翻訳したからです。だから、これからの翻訳は、あんまり、名号の中味に、とらわれんでください。
とご指摘されたそうです、ご法話の難しさを実感します。
カテゴリ
- お寺の活動 (405)
- みんなの日曜礼拝 (300)
- 仏教壮年会 (36)
- 仏教婦人会(れんげ会) (12)
- 天真寺ふれあい農園 (12)
- 天真寺キッズクラブ (26)
- お寺の行事 (65)
- イベント (57)
- グループ (9)
- ボラン寺(お寺でボランティア) (36)
- 天ちゃん募金 (2)
- お寺の国際協力 (5)
- がんばっぺ福島 (11)
- チャリティー雅楽演奏会 (3)
- ペットボトルキャップ回収 (8)
- メディア情報 (35)
- 五大法要 (123)
- 京都 (66)
- 京都たより (4)
- 仏教Q&A (5)
- 墓地 (158)
- 大町やすらぎパーク (4)
- 永代合葬墓あんのん堂 (132)
- 永代合葬墓やすらぎ堂 (25)
- 天真寺 (507)
- 勤式 (1)
- 寺報「月刊てんしん」 (63)
- 島根浄圓寺 (13)
- 法話 (16)
- 蓮(ハス) (93)
- オンライン配信 (152)
- 天ちゃん (13)
- 天ちゃんねる(天真寺WEB) (38)
- 寺子屋 (69)
- クリスタルボウルヨガ (13)
- グランドゴルフ (13)
- ヨーガ教室 (2)
- 天真寺雅楽教室 (37)
- 掲示板 (3)
- 未分類 (801)
- 本願寺 (145)
- 築地本願寺 (119)
- 法話 (62)
- 落語 (1)
- 講演関係 (49)
- 関係団体 (28)
- 未分類 (143)