天真寺通信
「お正信偈に聞く」第十五回
改めまして、9月24日の「お正信偈に聞く」第十五回です。
今回は七高僧第四祖、道綽禅師の讃を読みました。
道綽禅師は七高僧第三祖の曇鸞大師滅後20年に、中国でお生まれになりました。14歳で出家し『涅槃経』を究められましたが、48歳の時、玄中寺の曇鸞大師の碑文を読まれ、浄土教に帰依されました。以後、日々念仏を称えること七万遍、『観経』を講義すること200回以上に及び、民衆に小豆念仏(小豆で念仏の数量を数えること)を勧められたということです。
仏教では、正法・像法・末法(・法滅)に分ける正像末の三時思想という時代観があります。(年代の区分には諸説あり)
正法の時代・・釈尊滅後5百年。教えがあり、修行する人もあり、さとりを開くこともできる時代。
像法の時代・・釈尊滅後5百年から1千年。教えがあり、修行する人もあるが、さとりを開くことができない時代。
末法の時代・・釈尊滅後1千5百年から1万年。教えは残っているが、修行する人もさとりを開く人もない時代。
法滅の時代・・その後、釈尊の教えすら残っていない時代がくるという。
道綽禅師は、時代と根機(人々の資質・能力)に相応させて、浄土門でしかさとりを得ることが出来ない事をお示しくださいました。
本願念仏の教えは、正像末の三時、さらに法滅といわれる時代であろうとも一貫した救いの法です。
時代を超えて、又一生悪を造り続けている者をも、いつでもどこでも全ての人々に同じく阿弥陀様の大悲はおはたらきくださり、お浄土へと導いてくださっています。
いつでも・どこでも・一生悪を造り続けている者とは、今・ここ・私です。m(__)m
「弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずれば、ひとへに親鸞一人がためなりけり。さればそれほどの業をもちける身にてありけるを、たすけんとおぼしめしたちける本願のかたじけなさよ」『歎異抄』(後序)
ナンマンダブナンマンダブ・・・
(果)
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