天真寺通信
東日本大震災7回忌法要
東日本大震災から6年が経過しました。私は、あっという間に過ぎ去った時間と思いましたが、ある被災者の方は「やっと6年が過ぎました」と仰っておりました。震災から今日まで、それぞれの歩みがあります。
5年前、アーユス仏教国際協力ネットワークの研修「福島を知る」にて、福島県にある小高駅を訪問したこと(天真寺日記『福島からの贈り物』)を思い返しました。放射線避難区域であった小高駅は、日常の姿が変貌をとげ草がボーボーになっており、人の姿が見えませんでした。今年の初め、小高駅を訪問した時には、避難区域は解除となり、常磐線も開通して、小高駅には「おかえりなさい」という言葉が迎えてくれました。駅の近くには臨時商店もオープンして、ランチで入った小高駅近くお寿司屋さんはたくさんのお客さんであふれ、美味しかったです。
1年に2度・3度は、東日本大震災の復興支援ボランティアにお手伝いできることをしようと心がけてきました。そのご縁の一つ一つからたくさんの学びを頂戴しました。本派寺院の被災された住職の支えとなったは、ある時ラジオから流れてきた言葉だったそうです。
被災された皆さまへ
どうか自分を責めないで下さい。
どうか後悔しないで下さい。
あの時のあなたは、あの時のあの人は、その時にできる最善のことをしました。
だから、あの時のあなたを、あの時のあの人を、どうか責めないで下さい。
また、石巻に被災をされた方のお言葉。
震災によって引き起こされたのは悲しみだけではない、給水車にて水の配給をする救援活動を通して、人のつながり、人と人が支え合うあたたかさを教えられました。
・・・・・・
ただただ聞かせて頂くばかりです。
先日、福島県相馬組「東日本大震災物故者七回忌追悼法要」にて、雅楽演奏のお手伝いをさせていただき、終了後、相馬組の方々と懇親を深めさせていただきました。まるで、家族のようなホッコリする雰囲気で、こちらの心もホッコリとあたたかくなりました。ですが、放射能避難区域になっているため、それぞれのお寺に帰ることができません。
今年の3月11日は、友人のS寺様の彼岸会法座にて、ご法話のご縁を頂戴して、2時46分法話をさせて頂いておりました。未曾有の大災害、放射能による被害はまだ終息するには時間がかかります。一つ一つのご縁が紡がれていけば、ホッコリした世界がうまれます。これからも、一つ一つの出来事を「当たり前」ではなく「有り難う」の気持ちにしていきたいと思います。
合掌
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