天真寺通信
諸行無常の嵐がふく
天真寺初代住職・西原正念は、都市開教の志あつく、島根県から関東の地に来ましたのが、昭和30年代。その後、天真寺の寺基を松戸市河原塚におきましたが、その後門信徒の増加に伴い現在の地・松戸市金ヶ作に寺期移転をしました。その様子がNHK特集「寺が消える」にて放映されたのが今から29年前。その映像がこちらです。
現在では、ふるさとのお寺・島根県浄圓寺には、一年一度報恩講をお勤めしているが、人口が減っており、限界集落の一つとなっております。浄圓寺には住職がいない無住状態になっております。本日の京都新聞には「住職の常駐なし1万3千カ寺 全国調査、過疎など影響」という記事が出ておりました。
京都新聞社のアンケートによれば、「全国に7万5千以上ある寺院のうち、少なくとも約1万3千カ寺が、常駐する住職がいなかったり、別の寺の住職が兼務している状態である。」という報告が出てきたそうです。
【京都新聞】
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6237698
「寺院消滅」の著者である鵜飼師によれば「2040年には全国の自治体の49.8%が消滅する可能性がある」とデータが出ております。特に、島根県(84.2%)です。
また、伝統宗派寺院の消滅の割合を見ると、
高野山真言宗45.5%、
曹洞宗42.1%、
天台宗35.8%、
臨済宗妙心寺派34.7%、
日蓮宗34.3%、
浄土真宗本願寺派32%、
真宗大谷派28.5%、
浄土宗25.2%
神社本庁所属の神社41%
という数字がはじき出されているといいます。
「寺が消える」から「村が消える」時代となり、「諸行無常」の嵐が吹き荒れております。
本日は、東京教区布教団の総会ならびに研修会です。研修のテーマは、「初めて法話を聴く人は、私の布教をどう聴いているのか?=布教使課程・布教研究課程の実習から見えてきたこと=」です。今までの法話のあり方が問われております。
ダーウィンの進化論にて語られた言葉。「この世を生きぬくものは、最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。 唯一生き残るのは、変化できる者である」という言葉が思い出されます。
法話は、仏徳讃嘆でありますが、阿弥陀様の解説に終わっているきらいがありました。この世の中は、苦悩を抱えて生きなければならないが、苦悩と仏法が離れて語られることが多かった。改めて、問い直されねばならないと感じます。個人的には、「ブッダde大喜利」「僧職男子に癒やされないと」などでは、お悩みを仏法に尋ねていくことを心がかけております。ご門主さまが「念仏者の生き方」とお言葉をお示しくださいましたように、さらに研鑽をせねばならないと学びをいただく時間であります。
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